新NISAのスタートにより、個人投資家が税制優遇を受けながら資産形成を進めるチャンスが広がっています。その中でも、中小型株は成長余地が大きく、割安感がある銘柄が多いことから注目を集めています。本記事では、2025年注目の新NISAを活用した中小型株投資のメリットや、厳選した割安中小型株5銘柄を紹介します。
新NISAで中小型株を狙うメリット
新NISAを活用することで、個人投資家は税制優遇を最大限に活用しながら、中小型株の成長性を取り入れることが可能です。特に、新NISAの成長投資枠は高成長が期待される中小型株の投資に適しており、効率的な資産形成を目指す大きなチャンスとなります。
新NISAの基本概要
新NISA(少額投資非課税制度)は、2024年にスタートした新たな税制優遇制度で、従来のNISAと比べて投資枠が大幅に拡大し、長期的な資産形成を後押しします。
- 年間投資枠:成長投資枠とつみたて投資枠を合わせて最大360万円。
- 生涯投資枠:非課税枠が最大1,800万円に拡大。
- 非課税期間:無期限化され、長期投資に適した仕組み。
これにより、中小型株のような長期的な成長を期待する投資対象を選ぶ際に、税負担を気にせずに運用できる点が大きな魅力です。
中小型株が新NISAに適している理由
中小型株は大手企業と比べて成長の余地が大きく、株価の上昇が期待できます。その理由として以下が挙げられます。
- 市場の過小評価:中小型株は大手に比べて注目されにくく、割安に放置されているケースが多い。
- 成長ポテンシャル:事業拡大や新規市場参入により、大きな成長が見込まれる。
- 分散投資の効果:中小型株に分散投資することで、ポートフォリオ全体のリターン向上が期待できる。
特に、新NISAでは非課税メリットを活用して中小型株に投資することで、これらのメリットを効率的に享受することが可能です。
割安な中小型株の選定基準
中小型株を選ぶ際は、割安度と成長性のバランスが重要です。以下の指標を活用し、長期的な成長が期待できる銘柄を見極める必要があります。
割安株を見極める指標:PER・PBR
- PER(株価収益率):株価が1株あたりの利益の何倍かを示す指標。業種平均と比較して低い場合、割安と判断されやすい。
- PBR(株価純資産倍率):株価が1株あたりの純資産の何倍かを示す指標。1倍以下の場合、解散価値を下回る評価とされることが多い。
たとえば、今回紹介する銘柄の多くはPERが10倍未満、PBRが1倍未満となっており、割安性が明らかです。
成長性を見極めるポイント
割安なだけでなく、将来的な成長性を評価することも重要です。
- 業績の推移:売上高や利益が年々増加しているかを確認。
- 市場の動向:業界が成長分野であるか、競争優位性があるかを分析。
- 財務健全性:自己資本比率やキャッシュフローをチェックし、安定した経営基盤を持つ企業を選ぶ。
割安な中小型株5選
以下は、新NISAの成長投資枠での活用に適した、割安かつ高配当の中小型株5銘柄です。
※数値は、2月7日時点。
業種 | コード | 銘柄名 | 配当利回り | PER | PBR |
建設 | 1972 | 三晃金属工業 | 5.55% | 9.01倍 | 0.93倍 |
建設 | 6330 | 東洋エンジニアリング | 3.49% | 4.58倍 | 0.44倍 |
建設 | 1879 | 新日本建設 | 3.33% | 7.54倍 | 0.81倍 |
建設 | 1847 | イチケン | 4.99% | 6倍 | 0.6倍 |
証券強権先物 | 8707 | 岩井コスモHD | 4.86% | 9.6倍 | 0.86倍 |
銘柄① 三晃金属工業(コード:1972)
- 事業内容:金属製屋根材や外壁材の製造を行う建設関連企業。耐久性に優れた製品で国内シェアを拡大中。
- 割安度:PER9.01倍、PBR0.93倍
- 配当利回り:5.55%
- 成長性:公共事業の増加や民間建築需要の増加が追い風。
銘柄② 東洋エンジニアリング(コード:6330)
- 事業内容:プラントエンジニアリング事業を展開し、国内外で受注を増加中。
- 割安度:PER4.58倍、PBR0.44倍
- 配当利回り:3.49%
- 成長性:省エネ関連設備の需要増加により、さらなる成長が期待される。
銘柄③ 新日本建設(コード:1879)
- 事業内容:住宅建設やマンション開発を手掛ける総合建設企業。
- 割安度:PER7.54倍、PBR0.81倍
- 配当利回り:3.33%
- 成長性:都市部の再開発事業やマンション需要の増加が成長を後押し。
銘柄④ イチケン(コード:1847)
- 事業内容:商業施設や物流施設の建設を専門とする企業。
- 割安度:PER6倍、PBR0.6倍
- 配当利回り:4.99%で高利回り
- 成長性:物流施設の需要増加により、安定した受注が見込まれる。
銘柄⑤ 岩井コスモホールディングス(コード:8707)
- 事業内容:証券業務を展開する中堅証券会社で、個人投資家向けのサービスに強み。
- 割安度:PER9.6倍、PBR0.86倍
- 配当利回り:4.86%
- 成長性:個人投資家向けサービス拡充により、さらなる顧客基盤の拡大が期待される。
過去記事紹介
過去記事で、利回り4.5%以上の高配当銘柄運用について詳しくし記載していますので以下のリンクから参考にしてみてください。
新NISA2年目で買いたい!利回り4.5%以上の注目株10選
リスク管理と分散投資の重要性
中小型株は成長余地が大きい反面、大型株と比べて値動きが激しい傾向があります。そのため、新NISAを活用して中小型株を購入する際は、リスク管理をしっかり行い、分散投資を心がけることが重要です。
分散投資の必要性
中小型株は市場の影響を受けやすいため、単一銘柄に集中して投資することはリスクが高くなります。セクターや業種を分散することで、リスクを軽減し、安定した運用が可能です。また、中小型株だけでなく、以下のような投資信託やファンドを組み合わせることで、さらなる分散効果が得られます。
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長期的な視点での投資
中小型株は短期的な値動きが大きいことから、長期的な視点で保有することがリスク軽減につながります。新NISAの非課税枠は無期限のため、長期投資を前提にした資産運用が可能です。
まとめ
新NISAを活用して中小型株への投資を行うことは、長期的な資産形成において非常に有効な手段です。今回紹介した5銘柄は、いずれも割安でありながら成長性が期待される中小型株です。PERやPBRといった割安度を示す指標を活用しながら、配当利回りや成長ポテンシャルを考慮して、自分に合った銘柄を選びましょう。新NISAを最大限に活用し、効率的な資産形成を目指してください。